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3次元CAD/CAM ZW3D

ユーザー事例・番外編
(株)実践マシンウェアの中の人、Nが自分の趣味にZW3Dを使ってみました。




(株)実践マシンウェア


子供のころに憧れたものの中に「真空管アンプ」というものがありました。アンプはスピーカーを力強く鳴らし、音楽を楽しむたためになくてはならないものです。現在ではそんなアンプは全てトランジスタやICのような半導体で作られるようになり、過去の技術である真空管をわざわざ使ってアンプを作るのはオーディオマニアの中のごく一部の趣味人だけになってしまいました。でも真空管が放つヒーターの輝き、美しいんですね。でっ、肝心の音はどうなのって? いやまあそれは個人の趣味ということで。

一応世の中には出来合いの真空管アンプ、組み立てキットとかもあります。でももし自分が使ってみたい種類の真空管がそれらになければ、自分で作るしかありません。でもシンプルではあるものの電子回路なわけですから、回路設計しなければならないし、むき出しのままにはできないので、シャーシを加工して見栄えの良いものにしたい。ハードルは高いのです。

それで昨年のこと、知人を通して知り合った方が真空管アンプ作成を手掛けていらっしゃるというので、ここは覚悟を決めて弟子入りしました。その方、師匠とお呼びいたしますが、師匠からいろんなノウハウをいただき、また回路設計もしていただき、素人の私でも安心して製作に入ったわけです。

いろいろあって、テストとしてボード上に電気配線して無事に音が出まして、さあこれからシャーシ加工だ、という段で師匠からは「部品の配置を美しくすることが良い真空管アンプである」とのお言葉。師匠はそのためにはボール紙を各部品とおなじ大きさに切って、それらをバランスよくなるよう配置してみるのが良いとおっしゃる。なるほど、だが3次元的な配置をイメージしながらは難しいなと考えていたところ、ZW3Dでそれをやればいいのではと思いついたわけです。

私、ZW3Dを売っているんですが実はあまりZW3Dの操作に慣れてなく、これは自分のスキル向上も兼ねてやるしかないと1か月かかって3Dモデルを作りました。機械部品のように0.01mmレベルの精度はいらないのですが、部品と部品は電線で有機的に繋がっていないといけないし、配線するにはハンダごてでハンダ付けのできる隙間は必要だし、その上でシャーシは小さく薄いほうが美しいらしいので何度もZW3D上で部品の配置を試しました。

3Dモデルが出来ればそこからは2D図面に落として原寸の紙図面を出し、それをシャーシに貼り付けて穴あけ位置にポンチを打っていきました。いや、機械加工は素人ですし、工具も大したものは持っていないので加工精度は 0.5mm程度です。また加工の失敗もぽろぽろ。でもそれが素人の味だと前向きに考えました。

完成品したアンプは「さすが3D設計」と師匠からお褒めいただきました。当たり前ですが3Dモデルと同じものができるのですから、完成したときの感激は若干損なわれた感じがしました。まあ贅沢な感想ですね。

こうしてなんだかんだでおよそ1年かかって完成した真空管アンプ、出力は片側0.5Wと、現代の半導体アンプと比べると赤子のようなもんです。でも師匠の計らいで師匠が普段使っているスピーカーに繋いで音を聴かせてもらいました。うん、いい。そりゃ師匠のアンプ(片側100W)とは比べても仕方ないけど思ったよりは立派な音がする。親のひいき目というやつでしょうか。

師匠からは「音もなかなか、それに何といっても小さいながらも真空管が醸し出す雰囲気は高級アンプに引けを取ってない」と。いやそれは盛りすぎでしょう。でもわかりました。これが真空管アンプを作る醍醐味なんですね。

手取り足取り指導していただいた師匠には感謝の言葉もありません。
でも師匠、「さあ次はどんな真空管アンプに挑戦しようか!」
ああ、しまった、これは底なし沼へ誘い込むワナだったんですね。。。
 

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 2023年取材

 

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